mkvie's blog

日々の殴り書き

SWOT 的に見た MBA の強み (S) って何?

大学の講義 (とは少し違うのだけれど、多分この表現が一番近い) で紹介されていた本を注文した。Robert Grant という先生の書いた本で、サンプルをここから読むことができる

そういえば以前にも Good Strategy, Bad Strategy という本を講師から紹介されて、そのまま勢いで購入した。いつかは読もうと考えているのだが、現状は目の前の課題をこなすことで精一杯になってしまう。

MBA をはじめて、もう18か月以上になるのだが、そこまで知的能力を要求されているとは思えない。むしろ「ちゃんと手を動かして (時間をかけて)、コミットすることができるか」が大いに問われているように思える。人によっては「MBA というタイトルなんて別にいらない」と言う場合もあるだろうし、その意見も分かる気がする。

それでは MBA のコースが学生に対して与えることのできる強み (SWOT の S) とは何だろうか? 私は「トレンドの紹介」だと思う。「昔はこういう理論があったけれども、今はこういう理論が流行りで…」という感じで、業界の大まかな流れや方向を紹介する。学生一人でもこまかな調査はできるだろうが、時間軸を追った流れというのは講師陣にかなわないだろう (それが価値を生むかどうかはまた別の話)。これらの流れやノウハウは教えたり講義資料を作ったりする人間に蓄積されるので、彼ら (重要/優秀だと思われる人間) を引き止めておくことが大学としては重要なイシューになるのかも知れない。

もう1つの強みは「ライブラリへのアクセス」かも知れない。今でも論文によっては、読むのにお金を払ったり、その前に登録をしたりする必要がある。大学のライブラリがそれらのインターフェースとなり、大学のアカウントを通して論文などを読むことができるというのは、(通常必要な) 手間を考えると悪くない強みだと思う。

今私が通っている大学も、どんどん紙の教科書を廃止して、オンラインの講義資料 (や PDF 形式の論文) を読ませる方向にシフトしているらしい。お金が無いというのは殆どの教育機関に共通した悩みなのだろうと想像する (だからこそ早いうちに学位を取得しておきたいと考えている)。最終的に無駄なもの (と見なされたもの) がどんどん取り払われていくと、最終的に MBA コースには何が残るのだろうか?